• 2026年3月12日

【肝臓病専門医が提言】BMI22は信じるな?肝臓を守る「本当の理想体重」はALT数値で決まる

こんにちは。神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。

「健康のためにダイエットをしたいけれど、目標体重を何キロにすればいいですか?」

診察室でよくこのような質問をいただきます。

一般的には「BMI 22」が標準体重と言われていますが、実は肝臓病専門医の視点から見ると、「BMIが標準でも肝臓は肥満状態」という方が少なくありません。

今回は、体重計の数字だけでは分からない「脂肪肝」のリスクと、血液検査の結果から導き出す「あなただけの本当の理想体重」についてお話しします。


1.男性は要注意!「BMI 25」の壁

まず、肥満度を表す国際的な指標である「BMI(ボディマス指数)」についておさらいしましょう。

日本の基準では、BMI 25以上が「肥満」と定義されています。

【BMIの計算式】

体重(kg) ÷ { 身長(m) × 身長(m) }

実は、脂肪肝とBMIには密接な関係があります。

特に男性の場合、BMIが25を超えていると、ほぼ100%に近い確率で「脂肪肝」であると言われています。

「少しぽっちゃりしているだけ」と思っていても、お腹の中の肝臓はすでに脂肪でパンパンになっている可能性が非常に高いのです。


2.「BMI 22」なら安心とは限らない

では、標準とされる「BMI 22」なら安心なのでしょうか?

ここが落とし穴です。BMIはあくまで「身長と体重のバランス」であり、「筋肉量」や「脂肪の質」までは反映されません。

例えば、筋肉が少なくて脂肪が多い「隠れ肥満」の方や、過度な食事制限(食べないダイエット)で栄養不足になり、体が飢餓状態で脂肪を溜め込んでしまう「低栄養性脂肪肝」の方もいらっしゃいます。

こうした方は、BMIが正常値(22前後)であっても、肝臓が弱っているケースが多々あるのです。


3.本当の理想体重は「ALT 16」が教えてくれる

そこで私が推奨しているのが、血液検査の「ALT(GPT)」という数値を指標にすることです。

ALTは、肝臓の細胞が壊れた時に血液中に漏れ出す酵素です。

最新の知見では、「ALT値が 16 U/L 以下であれば、肝臓に余分な脂肪は蓄積されていない」と判断できるとされています。

つまり、一般的な標準体重(BMI 22)を目指すのではなく、

「ご自身のALT値が『16以下』になった時の体重」

これこそが、あなたの肝臓にとって最も負担が少ない「真の理想体重」なのです。


4.数値が下がらない時の「次の一手」

「ダイエットを頑張っても、ALTが下がらない」

「BMIは標準なのに、肝機能の数値だけが悪い」

もしあなたがそのような状態であれば、肝臓がすでに「脂肪肝」を超えて、炎症を起こしたり、硬くなったり(線維化)している可能性があります。

肝臓が硬くなると代謝機能が落ちるため、自力での改善が難しくなるのが現実です。

当院では、そのような方への新たな選択肢として「肝臓再生医療(幹細胞治療)」を提供しています。

ご自身の細胞を使って肝臓の修復を促すことで、肝臓での炎症を抑え、かつ、硬くなった組織を和らげ、肝臓本来の「代謝機能」を取り戻すことを目指します。

肝臓が元気になれば、同じ食事・運動でも脂肪が燃えやすくなり、理想の数値(ALT 16以下)に近づきやすくなります。

「自分にとってのベスト体重が知りたい」「肝臓の状態を詳しくチェックしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

体重計の数字に振り回されず、肝臓の声(血液データ)に耳を傾けましょう。

さいとう内科クリニック
院長
斉藤雅也 Masaya Saito
日本肝臓学会 肝臓病専門医 Hepatologist, The Japan Society of Hepatology
所在地
〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3
(駐車場18台あり)
電話
  • 電話:078-967-0019
  • 携帯電話:080-7097-5109
アクセス
当院は、神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。