- 2025年7月17日
- 2025年7月25日
肝臓再生医療の費用と治療期間について – よくある疑問にお答えします

肝臓再生医療に興味をお持ちの方から、「費用は一体どれくらいかかるの?」「たった1回の点滴で本当に治るの?」といった、お金や効果に関する具体的なご質問を大変多くいただきます。これらの疑問は、治療を検討する上で非常に大切なことです。ここでは、皆さんが抱える疑問に対し、当院の考えと実情を正直にお答えします。
肝臓再生医療にかかる費用と期間について

肝臓の再生医療は自由診療
「支払うとしても330万円が限界」「再生医療は高額だと聞くけれど…」といった、費用に関する患者さんの正直な声は、私たちもよく耳にします。肝臓再生医療は、現在のところ公的医療保険が適用されない自由診療となります。そのため、通常の保険診療に比べ、患者さんの自己負担額が高額になることは否めません。
当院での具体的な治療費用については、患者さんの病状の進行度や、必要となる治療の回数などによって異なります。詳細な金額については、初回のご相談時に丁寧に説明させていただきますが、この費用は決して闇雲に決められているわけではありません。
この費用には、患者さんご自身の体から採取した細胞を、高度な技術を用いて安全かつ効果的に培養するための専門的な細胞培養費用、培養された幹細胞を点滴で体内に戻すための投与費用、そして治療後も患者さんの状態をきめ細やかにモニタリングし、必要なケアを提供するためのサポート費用などが含まれています。私たちは、透明性を大切にし、何に費用がかかっているのかを明確にご理解いただけるよう努めています。
治療期間と効果の現れ方:焦らず、じっくりと取り組む治療
「1回の幹細胞点滴だけで、肝臓病が完全に治るのですか?」というご質問も多くいただきますが、肝臓再生医療は、残念ながら1回の点滴で肝臓病が完全に治癒するという魔法のような治療ではありません。
幹細胞が肝臓内で新しい細胞に分化し、機能を取り戻していく過程には、ある程度の時間が必要です。そのため、効果がすぐに現れるというよりは、多くのケースで半年程度の期間をかけて、ゆっくりと効果が出てくることが多いです。
患者さんの病状や体質によっては、一度だけでなく複数回の点滴が必要となる場合もあります。私たちは、治療開始前に患者さんの肝機能の状態や病気の進行度を詳細に評価し、最適な治療計画と、それに伴うおおよその治療期間、通院頻度などをご提示いたします。
「絶対治る」とは言えない理由と私たちの誠実な姿勢

「肝硬変が絶対に治るなら、どれだけ高額でも治療を受けたい」というお気持ち、私たちは痛いほど理解できます。しかし、再生医療は、その高い可能性を秘めている一方で、万能薬ではありません。幹細胞の再生能力には個人差があり、病気の進行度合いが著しい場合など、期待通りの効果が得られないケースも残念ながら存在します。
だからこそ、当院では「絶対治る」といった断言はいたしません。 患者さんに不必要な期待を抱かせ、後々のトラブルに繋がることを私たちは望みません。

私たちは、患者さんの現状を冷静に、そして科学的な根拠に基づいて評価し、再生医療が本当に患者さんにとって最善の選択肢であるかを慎重に判断します。もし、再生医療では効果が見込めないと判断した場合には、正直にその旨をお伝えし、無理に治療をおすすめすることは決してありません。
費用や期間、そして治療によって期待できる効果について、もし少しでも不安な点があれば、まずは私たちにご相談ください。患者さんの状態やご希望をじっくりとお伺いし、具体的な治療計画と費用について、わかりやすく丁寧にご説明させていただきます。私たちは、患者さんが納得し、安心して治療を選択できるよう、常に誠実な姿勢で向き合います。一緒に頑張っていきましょうね。