幹細胞を用いた肝臓再生治療

当院での肝臓再生医療の実際イメージ画像

脂肪由来幹細胞が成長因子や炎症抑制物質を分泌する性質を持つことを利用し、脂肪由来幹細胞を静脈へと注入することによって、傷ついた肝細胞の修復や炎症の抑制により、肝硬変患者様の肝機能障害を改善する治療法です。

治療の流れ

  1. 診断と計画

    肝硬変患者様の病状や治療歴を詳細に確認し、血液検査、腹部超音波検査、肝硬度測定、肝疾患特異的QOL調査を実施します。

  2. 細胞採取

    患者様本人の臀部に局所麻酔を行い、14ゲージ生検針を臀部に複数回穿刺することにより十分量の脂肪組織を採取します。

  3. 細胞培養

    当院と提携している専門の施設で、採取した脂肪組織から幹細胞を培養し、増殖させます。幹細胞が十分な細胞数まで増殖するのに1~2カ月かかります。

  4. 幹細胞の投与

    十分増殖した幹細胞を点滴により患者の体内に戻します。

  5. 経過観察

    担当医による定期的な経過観察を行います。点滴後1か月目、2カ月目には電話問診などを行い、点滴後3カ月目には血液検査、腹部超音波検査、肝硬度測定、肝疾患特異的QOL調査、診察にて経過観察を行います。

  6. 幹細胞の繰り返し投与

    点滴後3カ月目での肝機能の改善や肝硬度の改善、肝疾患特異的QOLの改善が不十分でれば、再度、幹細胞を点滴します。その後の経過観察は同様に行います。

治療の利点

安全性

患者様自身の細胞を使用するため、拒絶反応やアレルギーのリスクがほとんどありません。

再生能力

幹細胞は、損傷した肝細胞を修復し、機能を再生させる能力を持っています。

治療対象者

下記の基準を全て満たす患者様は幹細胞を用いた肝臓再生医療の対象となります。

  • 20 歳以上の者
  • 肝機能障害であると医師が診断した者
  • 肝機能障害に対する標準治療で満足な効果が認められなかった者
  • 医師が問診・診察を行い、適格性を確認できた者
  • 説明文書を用いて本治療の内容を説明した後、書面による同意が得られた者

以下の患者様は幹細胞を用いた再生医療の対象外となります。

  • 妊婦・授乳中の者
  • 高度の心肺疾患・脳腫瘍あるいは他の臓器にがんを有する者
  • 脂肪組織の採取時に使用する麻酔薬(キシロカイン等)及び 特定細胞加工物の製造過程で使用する物質(ペニシリン・ストレプトマイシン等)に対する過敏症・アレルギー症状を有する者
  • 感染症(HIV・HTLV-1・梅毒)を発症している者

費用

幹細胞を用いた再生医療は保険診療の対象ではなく、自費診療となります。
費用については、以下のページをご確認ください。