- 2026年5月20日
【脂肪肝の改善】食事の3原則と「果物」の落とし穴!睡眠・呼吸との意外な関係も

こんにちは。
神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。
健康診断で「脂肪肝」と指摘され、「お酒は飲まないのにどうして?」と驚かれる方が多くいらっしゃいます。実はいま、お酒を原因としないMASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)が急増しています。
脂肪肝は自覚症状がないまま進行し、脂肪肝炎を経て、肝硬変や肝がんへと悪化する恐れがあります。今回は、脂肪肝を改善するための「食事の3原則」や果物の罠、そして「睡眠」や「呼吸」との意外な関係についてお話しします。
■ 脂肪肝を改善する!食事の「3原則」

脂肪肝の根本的な治療は、何よりも「食事と生活習慣の見直し」です。
1.規則正しくバランスの良い食事
1日3食を規則正しく食べ、リズムを整えましょう。野菜やきのこ類から食べ始める「ベジファースト」は、血糖値の急上昇を抑える基本です。
2.適切なエネルギー量で体重管理
現在の体重の5~10%減を目標にしましょう。
【肝臓病専門医の視点:数字よりも中身が重要】
私の臨床研究では、見た目が太っていなくても内臓脂肪が蓄積している方は、治療後の生存率や予後に悪影響を及ぼすことが分かっています。単に体重を落とすだけでなく、肝臓に溜まった「内臓脂肪」をターゲットにすることが健康長寿への近道です。(出典:J Cancer Ther 2015; 6: 1124-1136)
3.「糖質」の質と量を見直す
脂肪肝の改善には、脂質以上に「糖質の摂りすぎ」に注意が必要です。甘いお菓子や清涼飲料水は肝臓でダイレクトに脂肪に変わります。
■ 【要注意】ヘルシーなはずの「果物」に潜む落とし穴

健康やダイエットのために果物を毎日の習慣にする方も多いですが、脂肪肝の方は「果糖」に要注意です。果糖はインスリンを必要とせずに肝臓へ直行し、ダイレクトに中性脂肪に合成されやすいという厄介な特徴があります。
バナナやぶどう、ドライフルーツは糖質が凝縮されています。1日あたり適量(リンゴなら半分など)にとどめ、夜間よりも活動量の多い朝に摂る工夫をしましょう。
■ 脂肪肝と「自律神経」「睡眠」の意外な関係

「食事には気をつけているのに、なかなか痩せない」という方は、自律神経や睡眠が原因かもしれません。
- モナリザ症候群: 交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、日中のカロリー消費が落ちている状態です。
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS): 夜間に呼吸が止まって低酸素状態になると、体がストレスを感じて脂質代謝が悪化し、脂肪肝を引き起こす原因となります。
■ 「正しい呼吸」が肝臓と生活習慣病を救う

日中の「呼吸」も非常に重要です。浅く早い呼吸は自律神経を乱し、全身に酸化ストレスを与えます。
【肝臓病専門医の視点:エネルギー代謝を高める】
私は、肝臓の治療予後において「エネルギー代謝(npRQ)」の状態が極めて重要であることを報告しています。深い呼吸によって自律神経を整え、代謝効率を上げることは、科学的にも理にかなった肝臓ケアなのです。(出典:J Gastroenterol 2012; 47(6): 704-714)
おすすめは、おへその下(丹田)を意識した深い呼吸です。リラックスした長めの吐息を意識してみてください。
■ おわりに:当院でできること

脂肪肝の改善は、食事だけでなく睡眠や呼吸といった全身のバランスを整えることが近道です。
当院では、脂肪肝の精密な診断はもちろん、いびきや眠気の原因となる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の検査・治療も行っております。また、標準治療で改善が難しい進行した肝障害に対しては、自由診療として「肝臓再生医療」という選択肢も提供しています。
【肝臓の検査数値へのこだわり】
お酒を飲む方は、肝がんマーカー(PIVKA-Ⅱ)がアルコールの影響で偽陽性を示すことがありますが、私はアルコールの影響を受けにくい新しい肝がんマーカー「NX-PVKA-R」についても研究成果を発表しています。(出典:Cancer Biomark 2016; 16(1): 171-180)
このように、多くの臨床経験に裏打ちされた肝臓病専門医ならではの緻密なデータ分析で、あなたの肝臓をしっかりとサポートします。「肝臓の検査数値が気になる」「いびきを指摘された」という方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。ご遠方にお住まいの方はオンラインにて事前相談を受けていただくこともできます。
- 院長
- 斉藤雅也 Masaya Saito
日本肝臓学会 肝臓病専門医 Hepatologist, The Japan Society of Hepatology - 所在地
- 〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3
(駐車場18台あり) - 電話
-
- 電話:078-967-0019
- 携帯電話:080-7097-5109
- アクセス
- 当院は、神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。
