- 2026年6月9日
あなたの未来のカルテは「家族」が知っている。遺伝要因とエピジェネティクスから読み解く究極の予防医療

こんにちは。 神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。
自分が将来、どんな病気になるのか。それが事前に高い精度で分かれば、的確な予防線を張ることができますよね。最新の高度な遺伝子スクリーニング検査などを受けずとも、実臨床において非常に有用かつ強力な未来予測のツールがあります。それは「両親や祖父母が患った病気を深く知る」ことです。今回は、家族歴からご自身の未来の病気を予測し、先手を打つ予防医療について解説します。
■ 遺伝と生活環境の強力なリンク(多因子疾患の現実)

乳がんや肺がん、心房細動、統合失調症などは原因となる遺伝子変異が見つかってきており、家族歴が強く影響することは広く知られています。同様に、代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)や肝硬変も、単一の遺伝子だけでなく、複数の遺伝子要因が複雑に絡み合い、家族内で集積することが国際的な研究でも明らかにされています(出典:Loomba R, et al. Gastroenterology 2015; 149(7): 1784-1793)。
まだ原因遺伝子が完全に特定されていない多くの病気においても、日々の外来診療を通じて得られる経験則から言える確かな事実があります。それは、「長く生きれば生きるほど、両親や祖父母が患った病気と同じ疾患に罹患する可能性が極めて高い」ということです。
■ エピジェネティクスと「自分だけは違う」という危険な錯覚

高血圧症、2型糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の多くは、「遺伝的素因」に加えて「環境要因」が引き金となります。医学界では近年「エピジェネティクス(後天的なDNAの修飾)」という概念が注目されています。同じ屋根の下で育ち、同じような食事をとり、同じような味覚や生活習慣を送ることで、遺伝子の「スイッチのオン・オフ」のパターンまで両親や祖父母と似てくるのです。
「私は両親とは違うから大丈夫」と過信し、特段の対策を怠れば、両親や祖父母よりもずっと早いタイミング(より若い年齢)で病態が悪化してしまうことすらあります。近視やアトピー性皮膚炎といった疾患も同様です。 (※例外として、胃がんはピロリ菌感染が主たる原因であることが多いため、除菌治療が普及した現代においては、必ずしも子孫に引き継ぐとは限りません)
■ 家族歴を「人生の羅針盤」にする予防医療

ご自身の両親、祖父母の過去の病気を踏み込んで調べることは、自分が将来罹患する病気を推し量り、未病の段階で防ぐための最高の戦略になります。これを知っていれば、健康診断の際に「今年は腫瘍マーカーや腹部エコー検査を自らリクエストしよう」と、先手の手立てを打つことができるのです。
ご両親や祖父母に脂肪肝、脂肪肝炎、肝硬変の病歴があるならば、ご自身が痩せていようが無かろうが、同じ病気に罹りやすいという実臨床の事実を受け止める必要があります。私は過去の医学英文雑誌において、画像診断による精微な病態評価の重要性を報告していますが(出典:Intern Med 2012; 51(7): 723-6)、何よりもまず「リスクを自覚し、定期的に専門医に診てもらう」ことが最大の予防です。
■ 家族の病歴や将来の肝臓病リスクが心配な方へ

さいとう内科クリニック(神戸市西区)では、以下の検査・診療を行っています。
・腹部エコー検査(脂肪肝、肝臓の線維化、肝腫瘍の精査)
・血液検査(肝機能・血糖値・HbA1c・インスリン分泌能)
・食事指導・生活習慣の改善サポート
「両親や祖父母が脂肪肝や肝硬変を患っていた」「自分の将来の肝臓リスクを早めに知っておきたい」という方は、お気軽に当院までご相談ください。早期発見・早期治療が、あなたの肝臓と健康を守ります。
すでに進行した肝炎や肝硬変と診断された患者様は、食事運動療法や内服治療といった標準治療だけでは病態の進行を止められないことが多々あります。当院は、肝疾患の標準治療と再生医療(幹細胞点滴)の両方ともに熟練しています。また、当院の再生医療は、他の疾患に対する再生医療は一切行わず、肝疾患に特化しています。当院でこれまで再生医療を受けられた患者様は、20名を超えており、当院が国内の肝臓再生医療をリードしていると自負しています。幹細胞点滴を行った後、肝臓の数値が改善するだけでなく、長年苦しまれていた倦怠感や腹水、黄疸といった自覚症状の改善が得られるケースが多数みられており、確かな実績が得られてきています。また、当院では「幹細胞点滴をして終わり」ではなく、治療後のきめ細やかなアフターフォローにも力を入れており、患者様から大変ありがたいご評価をいただいております。これからも、日本全国におられる肝臓病で苦しむ患者様にとって、心から寄り添い、希望の光となる医療を引き続き実践してまいります。オンライン事前相談も受け付けておりますので、遠方の方もお気軽にお問い合わせください。パソコンやスマホの操作に不慣れな方は、診療時間内であれば、お電話でお問い合わせいただけます。外来診療が落ち着きましたら、こちらからお電話をかけ直させていただきます。
- 院長
- 斉藤雅也 Masaya Saito
日本肝臓学会 肝臓病専門医 Hepatologist, The Japan Society of Hepatology - 所在地
- 〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3
(駐車場18台あり) - 電話
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- 電話:078-967-0019
- 携帯電話:080-7097-5109
- アクセス
- 当院は、神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。
