• 2026年5月30日

肝臓再生医療(幹細胞治療)にかかる費用・期間は?初診から点滴投与までの流れとよくある質問

神戸市西区のさいとう内科クリニック院長の斉藤雅也です。

「肝硬変と言われ、標準治療では限界があると言われたが、再生医療は高額で難しそう」「具体的にどのようなスケジュールで治療が進むのか分からず不安」

再生医療という言葉を耳にしても、実際に自分の肝臓に適用できるのか、どれくらいの負担がかかるのかという不安から、一歩踏み出せない方は少なくありません。 今回は、さいとう内科クリニックが提供する「幹細胞を用いた肝臓再生医療」について、費用の考え方や治療期間、そして初診から点滴投与までの具体的な流れを包み隠さず解説します。

肝臓再生医療にかかる「期間」と具体的なステップ

当院の再生医療は、患者様ご自身のお尻の脂肪から「間葉系幹細胞」を採取し、専門の培養施設で安全に培養し増殖させてから、点滴で体内に戻す治療です。

ステップ1:オンライン事前相談(ご希望の方)

まずは、ご自宅から現在の病状や血液データの数値を院長に相談できます。遠方の方や、体力が低下して来院が難しい方でも、Curon(クロン)を利用したオンライン相談で、治療の適応や不安な点についてお話しいただけます。もし、パソコンやスマホの操作に不慣れな方は、お電話にてお話を伺わせていただくことも可能です。

ステップ2:初診・カウンセリング(来院)

院長による詳細な問診に加え、精密な腹部エコー検査、肝硬度測定(エラストグラフィ)、血液検査などを行い、現在の肝臓の「硬さ」や肝機能の状態を正確に評価し、最適な治療プランを決定します。

ステップ3:脂肪採取(約15分)

患者様のお尻に局所麻酔を施し、約5mmの小さな切開から複数回穿刺することにより十分量の脂肪組織を採取します。痛みや出血はごくわずかで、処置は約15分程度です。出血のリスクを最小限に抑えるため、事前の血液検査で血小板数やPT%値といった凝固系の血液検査データが低値の患者様には、あらかじめ輸血を行い、安全を期した上で採取を実施いたします。お体への負担は極めて少なく、その日のうちにお帰りいただけます。

ステップ4:細胞の培養(約2ヶ月)

国の厳しい基準をクリアした連携する細胞処理センター(CPC)へと運ばれ、熟練の技術者が幹細胞を抽出・培養し、増殖させます。細胞の培養には、安全性を極限まで高めた「XF培地(無血清培地)」を採用しています。幹細胞が治療に必要な十分な細胞数に増殖し、活性化するのに約2ヶ月の期間を要します。

ステップ5:点滴投与(約90分)

培養が完了した新鮮な幹細胞を、生理食塩水に混ぜてゆっくりと時間をかけ、リラックスした状態で、約90分かけて上腕より点滴投与します。入院の必要はなく、当日にお帰りいただけます。

肝臓再生医療にかかる「費用」の考え方

再生医療は、公的医療保険の対象外となる自由診療のため、全額自己負担となります。当院では治療の透明性を重視し、以下の明確な料金体系を設けております。

  • 初回(脂肪生検+幹細胞点滴1回目):330万円(税込)
  • 2回目以降(幹細胞点滴のみ):1回あたり110万円(税込)

1回の脂肪採取で、概ね5〜6回分の点滴に必要な幹細胞をストックすることが可能です。2回目以降にストックが尽きて再度脂肪採取が必要になった場合、追加の脂肪採取費用は当院が負担いたします(点滴費用110万円のみ発生します)。

「高額な投資」と感じられるかもしれませんが、治療費用は確定申告により年間最大200万円まで 医療費控除の対象となる可能性があります。肝硬変の進行を食い止め、将来的な入院の回避やQOL(生活の質)の向上、生命予後の改善を目指す「未来への投資」として検討される患者様が増えています。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 痛みや副作用はありますか?

A. 脂肪採取は局所麻酔を用いるため、痛みは最小限です。ご自身の細胞を使うため拒絶反応のリスクは極めて低いですが、稀に投与後の発熱や点滴部の腫れが出ることがあります。また、当院では重篤な副作用である「肺塞栓症」を防ぐため、1回あたりの幹細胞数を2億個未満に抑え、十分な生理食塩水に混ぜてゆっくり点滴する厳格な安全対策を講じています。さらに、当院ではこのリスクを抑えるため、自己血清不使用の「XF培地」を採用しています。この培地では、肺塞栓のリスク因子となるタンパク質を抑制する効果のある培養液を用いるなど、徹底した安全管理を行っています。

Q. どのくらいの回数が必要ですか?

A. まずは1回目の幹細胞点滴を行い、2〜3ヶ月目に血液検査やエコー検査、肝硬度測定などで評価を行います。治療効果については、治療前の肝硬変の進行具合や年齢、治療効果の感受性が人それぞれ異なるので一概には言えませんが、経過を見ながら、患者様とご相談の上、必要と判断すれば2回目以降の点滴を決定します。

Q. 高齢でも受けられますか?

A. はい、ご自身の細胞を使用するため、ご高齢の方でも身体への負担が少なく受けていただけます。実際に80代の方でも治療を受け、肝機能の改善やQOLの向上が見られるケースを多数報告させていただいております。

肝臓病専門医が支える治療の「根拠」と「安心」

当院は、肝臓病専門医が肝疾患に特化して再生医療を行っている国内唯一のクリニックです。 院長は日本肝臓学会の肝臓病専門医であり、長年にわたり肝疾患治療の最前線に立ってきました。(※エルカルチンによる肝性脳症の改善効果を本邦で初めて報告するなど、数多くの臨床実績を持っています。) こうした専門的知見に基づき、標準治療を徹底しながら再生医療を並行して行う「両軸」のスタンスで、治療効果を最大限に引き出すサポートを行います。

(出典:Hepatol Res 2016; 46(2): 215-224

まとめ:不安を解消するために、まずは「オンライン相談」から

「費用が心配」「自分のステージでも効果があるのか」といった疑問は、一人で悩んでいても解決しません。当院では、患者様やご家族が納得して治療を選択できるよう、オンラインでの事前相談を大切にしています。 まずは、あなたの現在の不安をお聞かせください。専門医が医学的根拠に基づき、誠実にお答えいたします。もし、パソコンやスマホの操作に不慣れな方は、お電話にてお話を伺わせていただくことも可能です。

■ 今の治療に「限界」を感じて諦めていませんか?

日々の診療の中で、「これ以上、今の標準治療だけでは肝機能を回復させることが難しい」と告げられ、流れに身を任せて諦めかけている患者様を数多く診てきました。 しかし、まだできることはきっと残されています。 さいとう内科クリニックでは、標準治療ではカバーしきれない進行した肝炎・肝硬変の患者様を少しでもサポートしたいという強い思いから、新たな治療法として「幹細胞を用いた肝臓再生医療」を提供しています。 「もう打つ手がないのだろうか」と一人で抱え込まず、まずは当院にご相談ください。遠方の方やご来院が難しい方でも、ご自宅からお話しいただける「オンライン事前相談」を受け付けております。もし、パソコンやスマホの操作に不慣れな方は、お電話にてお話を伺わせていただくことも可能です。院長の外来診療が一段落しましたら、折り返させていただきます。

この記事の監修・執筆者

さいとう内科クリニック
院長:斉藤 雅也 Masaya Saito

  • 日本内科学会認定医
  • 日本肝臓学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本超音波医学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
院長 斉藤雅也 Masaya Saito

神戸大学医学部附属病院等の最前線で長年消化器・肝臓内科の臨床と研究に従事。医学博士。 標準治療では回復が困難な進行した肝炎や肝硬変に対し、新たな選択肢としての「肝臓再生医療」にいち早く取り組む。また、肝硬変患者さまの中で合併症(潜在性肝性脳症)を有する割合を明らかにし、カルニチンによる潜在性肝性脳症の治療効果を世界で初めて報告するなど、国際的な英文医学誌への論文掲載実績も多数(代表論文:Hepatol Res 2016; 46(2): 215-224)。科学的根拠に基づいた高度な専門知識と精緻な診断で、患者様の肝臓を守るサポートを行っています。
≫ 詳しい経歴や全研究実績はこちら

さいとう内科クリニック
院長
斉藤雅也 Masaya Saito
日本肝臓学会 肝臓病専門医 Hepatologist, The Japan Society of Hepatology
所在地
〒651-2412
兵庫県神戸市西区竜が岡1-15-3
(駐車場18台あり)
電話
  • 電話:078-967-0019
  • 携帯電話:080-7097-5109
アクセス
当院は、神戸市西区と明石市の境界付近に位置しており、明石市からも徒歩圏内です。実際に、明石市方面からも多くの患者様(肝臓病・一般内科)にご来院いただいております。駐車場も完備しておりますので、お車での通院も便利です。